難聴のある人を支えるには

個人の難聴は周囲の人にまで影響を与え、難聴の処置を受けることでその家族や友人までもよい方向へ進む可能性があります。このページでは、あなたの愛する人が健康な聴力を目指す過程を手助けする方法をアドバイスいたします。


あなたの愛する人が難聴である6つの兆候

友人や愛する人に次のような症状が見られますか?
難聴の兆候をよく理解しておけば、あなたの愛する人の聴力を改善するまでのステップをよりスムーズに支援できるようになります。

  • 会話についていくのが難しそう

    周囲の騒音がある場合など、グループの会話に入り難そうにしている

  • 電話の会話にとまどっている

    静かな場所や騒がしい場所で電話をする際、会話をするのが難しそう

  • 会話中に何度も聴き返してくる

    相手の声がはっきり聞こえず、相手がぶつぶつ言っていると訴える

  • 音のする方向が把握できていない

    音がどの方向から来ているかを特定できずに困惑している

  • 耳鳴りが聴こえると訴えてくる

    耳鳴りまたはブンブンという音が聴こえると訴える

  • テレビの大きな音に気づかない

    家族に指摘されるまで、テレビやラジオの音が大きいことに気づかない

行動の変化は
難聴の兆候かもしれない

あなたの知人が難聴に苦しんでいる場合、その人の行動の変化に気づくかもしれません。これらには次のものが含まれる場合があります。

  • 社会活動を避けるようになる
  • 恥、罪悪感、または怒りの感情
  • 自己批判的になり、イライラして憂鬱になる

難聴を放置する影響

あなたの愛する人の潜在的な難聴について、より認識を高めるために、聴覚ケアを受けるメリットを伝えてください。また、難聴の放置がもたらす短期的および長期的な影響について、次のような情報を共有してください。

難聴を放置する影響
  • 精神的負荷の増加
  • 社会的孤立とうつ病
  • バランス感覚の低下と転倒によるけが
  • 認知症とアルツハイマー病

難聴を改善する6つのメリット

  • 1. ほとんどの状況ではっきりと聞こえ、生活をもっと楽しむことができる
  • 2. 再び会話に参加できるようになる
  • 3. 聴覚障害によるストレスや不快感を感じにくくなる
  • 4. 人々に同じことを繰り返してもらう必要がなくなる
  • 5. 電話の会話を簡単に聞くことができる
  • 6. 周りの人たちと同じ音量でテレビを聴くことができる

良好なコミュニケーションのための7つの習慣

難聴を持つ人とのコミュニケーションを容易にする方法はたくさんあります。
より明確なコミュニケーションのために、次の7つの習慣をぜひ参考にしてください。

  • 話す前に相手の注意を引き、相手があなたを見てあなたの話に集中できるようにします。
  • はっきりと自然なペースで話します。叫ぶような話し方はしないようにしてください。
  • 近くに寄って、表情のわかる明るい場所から話しかけてください。
  • 周囲の騒音を減らし、音楽やテレビの音量を下げるか、静かな場所で話しましょう。
  • グループにいる場合は、お互いの会話の邪魔をしないようにしてください。
  • 同じことを繰り返すかわりに、言葉を言い換えてみてください。
  • なにかを嚙んだり、口にはさんだりしたままで話しかけないでください。
    また、話すときは自分の口元を覆ったりしないようにしてください。

難聴について
あなたの大切な人や友人と話すときのヒント

ヒント1.
話しやすい場所を選ぶ
愛する人の聴覚障害について気づいたその瞬間、話題にしたくなる衝動にかられることがありますが、不適切なタイミングで問題を指摘すると相手は身構えてしまい、結果的にあなたのメッセージを受け入れてもらえなくなるかもしれません。または、同じことを話してもらうことにうんざりしているかもしれません。その場で問題について話し合うことが適切であるように思えますが、愛する人がそれを受け入れるのが容易ではないということを覚えておく必要があります。可能であれば、あなたの愛する人が快適に感じる静かでプライベートな場所で会話を始めてください。
ヒント2.
思いやりを持ちましょう
あなたの愛する人に、耳が聞こえにくいかもしれないと伝えるためには、あなた自身が思いやりのある心の状態を維持することが重要です。イライラしている場合は話をする前に時間をかけて心を落ち着かせてください。冷静な精神状態であれば、より客観的な観点から問題に取り組むことができ、愛する人もより共感してくれます。さらに声が聴こえにくいことに気づいた際の状況などを記録しておくと客観的な話ができてなおよいでしょう。
ヒント3.
リサーチを行う
あなたの愛する人は、自分の聴力が健全な状態ではないことにおそらく気づいています。しかし、それが重大な問題であることには気づいていないかもしれません。難聴を抱えたまま生活することは、社会的制約から精神的・身体的な健康上の課題に至るまで、聴覚だけにとどまらず日常生活に多くの影響を与えます。難聴の処置について次のステップに進むために必要な情報をあなたから提供してあげてください。
ヒント4.
相手に同じ認識を持ってもらうように努める
あなたの愛する人が難聴の症状があることを受け入れられない場合、または、難聴の対処について何かをすることに消極的である場合、彼らにはあなたと同じ認識を持ってもらうことが重要です。これを行うための方法は、聴力測定を受けてもらうことです。まずは、お近くの耳鼻咽喉科で受診することをおすすめます。その際は、ぜひご一緒に医療機関へ行ってあげてください。
ヒント5.
協力的になる
愛する人が聴覚障害について助けを求めたくても方法がわからない場合があります。彼らはショックを受けたり、 不安を感じたりするかもしれません。まずは、彼らのために情報を収集し、聴覚ケアの専門家による指導を受けるようにすすめるか、聴覚ケアの専門家のサポートを受ける場を整えて、ご一緒に参加してあげてください。

情報源
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